予防接種について
予防接種は、感染症の予防だけでなく、発病した際の重症化を防ぐ目的で行います。特に高齢者や小さなお子様、免疫力が低下している方は、感染しやすく重症化するリスクが高いため、対象となっている場合は積極的に予防接種を受けることをおすすめします。
予防接種の種類と費用
予防接種の種類
新型コロナワクチン
当院では、満12歳以上の方を対象に新型コロナウイルスのワクチン接種を行っています。
お電話もしくは受付にてお問合せください。
インフルエンザワクチン
インフルエンザウイルスに感染すると、38℃以上の高熱、喉の痛み、頭痛、咳、筋肉痛、関節痛などの症状が現れます。悪化すると肺炎を併発することがあるため、免疫力が低下している方や高齢者の方は特に注意が必要です。
インフルエンザワクチンは毎年接種することが望ましく、インフルエンザウイルスが流行し始める10~12月頃に予防接種を受けると、流行期間中に予防効果を維持できる可能性があります。
接種時期(10月〜12月頃)にお電話もしくは受付にてお問合せください。
肺炎球菌ワクチン
肺炎は、日本国内における死亡原因の第4位であり、肺炎の予防に役立つのが肺炎球菌ワクチンです。肺炎球菌に感染すると、肺炎だけでなく、中耳炎、慢性気道感染症、敗血症、副鼻腔炎などを引き起こす可能性があります。対象者には、ワクチン接種費用の一部が助成されます。
麻しん風しん混合ワクチン
麻しん風しん混合ワクチンは、麻しんと風しん両方を予防するワクチンです。定期接種の対象は1~2歳と5~7歳未満の子供ですが、近年では成人の感染も増えているため、成人の方にも任意接種が推奨されています。特に妊娠を希望している女性は、先天性風しん症候群を予防するために、麻しん風しん混合ワクチンの予防接種が強く推奨されています。
帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹は、水疱瘡と同じ水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で発症します。水痘・帯状疱疹ウイルスは一度感染すると治った後も神経節に潜伏し続けるため、過去に水疱瘡にかかったことのある方は、帯状疱疹を発症する可能性があります。
帯状疱疹は、左右どちらか一方の神経に沿って痛み(ピリピリ・チクチク・ズキズキ)を伴う赤い発疹が現れ、その後に水ぶくれができ、最終的にかさぶたになり、症状がおさまるという経過(約1ヶ月)になります。
皮膚症状が改善した後も痛みが残ることがあり、帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼ばれます。PHNにより数ヶ月にわたり痛みで苦しまれる方もおられます。
日本人成人の90%以上は帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜伏していることがわかっています。加齢、疲労、ストレスなどによる免疫力低下が帯状疱疹発症の引き金となります。帯状疱疹は50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。
そのため、50歳以上の人は帯状疱疹ワクチンを接種することが可能です。ワクチンを接種することで、帯状疱疹そのものの発症率を抑えるだけではなく、帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症も予防できます。
帯状疱疹ワクチンは、50歳以上の方が対象になります。ワクチンは2種類ありますので、詳細は医師にご相談ください。
予防接種の費用
当院では接種費用以外の診察費はいただいておりません。
種類 | 費用 |
水痘ワクチン(帯状疱疹ワクチン) | 9,000円 |
---|---|
シングリックス(帯状疱疹ワクチン、1回あたり) | 22,000円 |
麻疹ワクチン | 7,000円 |
風疹ワクチン | 7,000円 |
MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン) | 11,000円 |
ムンプスワクチン(おたふくかぜ) | 7,000円 |
B型肝炎ワクチン | 5,000円 |
肺炎球菌ワクチン | 8,500円 |
インフルエンザワクチン | 3,500円 |
新型コロナウイルスワクチン | 16,000円 |
ワクチンは自治体(市町村)から助成(補助金)が受けられることがあります。
お住まいの自治体のホームページや電話にてご確認ください。
予防接種の注意点
予防接種を受けられない方・注意が必要な方
以下に該当する方は、予防接種を受けられない、または注意が必要な方です。予防接種を受けて良いのか迷われた場合は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
- 体温が37.5℃以上ある方
- 重篤な急性疾患のある方
- 心臓、腎臓、肝臓、血液などの病気で治療中の方
- ワクチンに含まれる成分にアレルギーがある方
- 予防接種後2日以内に、発熱や蕁麻疹などのアレルギー症状が現れたことがある方
- 過去に痙攣を起こしたことがある方
- 免疫不全の既往歴がある方、またはご家族に先天性免疫不全の既往歴がある方
など
予防接種後に気を付けること
- 予防接種後10分間は、医師にすぐ連絡できる状態にしてください
- 接種部位に異常が見られたり、体調が悪くなったりした場合は、すぐに受診してください
- 予防接種後24時間以内は、激しい運動や飲酒を控えてください
- 接種部位は清潔に保ってください
- 接種部位の赤み・腫れ・熱感・痛みは数日で落ち着きますが、長く続く場合は受診してください
予防接種の副反応
予防接種後に、発熱や接種部位の痛み、赤み、腫れ、神経障害や脳炎など、様々な副反応が起こる場合があります。また、予防接種後にワクチンの元となる病気に似た症状が現れることもあります。
万が一、重篤な副反応が現れた場合でも、日本で認可されているワクチンであれば補償を受けることができます。