禁煙外来とは
禁煙外来とは、禁煙を希望する方を対象に、禁煙補助薬を用いた治療や禁煙指導などのサポートを行う外来です。たばこをやめたいが一人では禁煙が難しい方や、これから禁煙を考えている方は、どうぞお気軽に神戸市灘区にある本庄医院へご相談ください。
タバコはなぜやめられない？
たばこに含まれるニコチンは、脳や身体に快感をもたらし、身体的依存や心理的依存を引き起こすため、禁煙が難しくなります。そのため、たばこをやめられないのは意思が弱いからではなく、ニコチンの強い依存性が原因であり、ニコチン依存症は治療が必要な病気と考えられています。
タバコが身体に及ぼす悪影響
たばこは、肺の病気（慢性閉塞性肺疾患・COPD）だけではなく、動脈硬化を促進させて狭心症・心筋梗塞・脳卒中などの心血管病を引き起こします。
また、肺がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、膀胱がんなどの原因にもなります。
禁煙することで、これらの病気の予防にもつながります。
タバコは周りの人にも
影響が・・・
たばこの煙は、受動喫煙によって周囲の方にも悪影響を及ぼします。特に、一緒に住んでいるご家族が受動喫煙の影響を最も受けやすいです。ご自身とご家族の健康を守るためにも、禁煙を始めてみましょう。
当院の禁煙外来の流れ
保険診療による禁煙治療は、12週間で5回の診察を行います。
1医師の診察：初回
初回の診察では、以下の内容を行います。
- ニコチン依存症かどうかをチェックします
- 呼気に含まれる一酸化炭素濃度を測定します
- 禁煙開始日を決定し、禁煙宣言書にサインします
- 健康状態や喫煙・禁煙歴を確認し、ニコチン切れの症状の対処法などをアドバイスします
- 患者様に合った禁煙補助薬を選び、特徴と使い方を説明します
2診察：２回目
初回診察日から2週間後が2回目の診察日です。
禁煙を始めて不安や気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
3診察：３回目
初回診察日から4週間後が3回目の診察日です。
禁煙による以下のような効果を感じ始められる時期です。
- 咳や痰が減る
- 息切れしにくくなる
- 肌の調子が良くなる
- 口臭がなくなる
- たばこ代が節約できる
など
4診察：4回目
初回診察日から8週間後が4回目の診察日です。
この時期には、禁煙にもだいぶ慣れてくるはずです。
5診察：5回目
初回診察日から12週間後が5回目の診察日であり、禁煙外来の最終診察となります。
今後、禁煙を続けていく上で不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。
禁煙外来の対象・条件
（保険適用）
禁煙外来での禁煙治療は、以下の条件に該当する場合、保険適用となります。ただし、条件に該当しない場合でも、自己負担で禁煙治療を受けることは可能です。
健康保険で治療を受けるための条件
- ニコチン依存度テスト（TDS）が5点以上であること
- 35歳以上で、ブリンクマン指数（1日に吸うたばこの本数×喫煙年数）が200以上であること
- 今すぐ禁煙したいと考えていること
- 医師の説明を聞いて納得した後に、同意書にサインすること
※以前に保険適用で禁煙治療を受けたことがある場合は、前回の初診から1年以上経過していないと、保険適用で治療は受けられません。
ニコチン依存度テスト（TDS）
| 内容 | 1点 | 0点 |
|---|---|---|
| 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。 | はい | いいえ |
| 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。 | はい | いいえ |
| 禁煙したり本数を減らそうとした時に、タバコがほしくてたまらなくなることがありましたか。 | はい | いいえ |
| 禁煙したり本数を減らした時に、次のどれかがありましたか。 ・イライラ・神経質・落ち着かない・集中しにくい・憂鬱・頭痛・眠気・胃のむかつき・脈が遅い・手のふるえ・食欲または体重増加 |
はい | いいえ |
| 上記の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。 | はい | いいえ |
| 重い病気にかかった時に、タバコはよくないと分かっているのに吸うことがありましたか。 | はい | いいえ |
| タバコのために自分に健康問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。 | はい | いいえ |
| タバコのために自分に精神的問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。 | はい | いいえ |
| 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。 | はい | いいえ |
| タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かありましたか。 | はい | いいえ |
禁煙外来の費用
保険適用で禁煙治療を受けられる場合、3割負担の方だと概ね1万3000円から2万円程度の費用がかかります。
禁煙治療は通常、8～12週間の期間で5回の治療を行いますので、1日1箱のタバコを吸っていたと仮定すると、この期間のタバコ代は概ね3万円から4万6000円程度かかる計算になります。つまり、禁煙治療には、健康に良い影響をもたらすだけでなく、タバコ代を節約できる効果もあるのです。
経済面・健康面どちらにも大きなメリットがある禁煙治療。ぜひ、禁煙外来をご活用いただき、健康な生活を目指しましょう。